なるほど通信コラム

光回線のダークファイバーとは?メリット・デメリットを分かりやすく解説

光回線のダークファイバーとは?メリット・デメリットを分かりやすく解説

柴山くん
ダークなファイバーって一体どういうことですか?

ダークサイドっぽくて怪しい雰囲気がしますね

泊木所長
確かにダークなファイバーって怪しい雰囲気がするけど、全然怪しくないですよ

わかりやすく解説しますので、是非覚えてくださいね

トミー

この記事の監修者

トミー(@5150wireless

東京都出身、通信業界に19年身を置く現役の通信技術者です。
これまでに代理店での固定系回線販売や、ISPでのテクニカルサポート業務を経て技術畑に転身。
現在はモバイル通信のネットワークに関わる仕事に約15年従事しています。
このサイトでは、最適で快適な通信環境を整えるための情報を、簡潔に分かりやすく伝える事を心がけています。

光回線のダークファイバーとは?わかりやすく解説

ダークファイバーとは?わかりやすく解説

ダークファイバーを簡単に説明すると、回線事業者で光ファイバーを敷設したけど、使用していない余剰光ファイバーのことを言います。

使用していないため、暗い(DRAK:ダーク)という表現になっています。

逆に通信事業者側で使用している、運用状態の光ファイバーの事は、ライトファイバー(LIGHT:ライト)と言います。

このダークファイバーは、普段使用しないのも勿体ないので、他事業者に有償で貸し出したりしています。

以下の図では、NTTダークファイバーの構成イメージを簡単に表しました。(詳細な設備構成は省略しています)

最寄りNTT局〜対象物件(お客様宅)まで敷設された光ファイバーがダークファイバーという事になります。

NTT局舎にはコロケーション設備といって、各通信会社のネットワークに接続するための設備も置かれています。

ダークファイバーの簡略イメージ

ダークファイバーの簡略イメージ

ダークファイバーと言えば、NTT回線の事を指す場合が多いですが、正確にはNTTだけではなく回線事業者が持つ余剰光ファイバー全般の事を指します。

柴山くん
なるほど〜、全然怪しくないですね

それに自社で使わないなら、他社にレンタルでもしないと非常にもったないですね

参考NTT西日本相互接続ガイドブック

ダークファイバーを契約するには?

基本的には、通信事業を営む企業への貸出がメインになるBtoBのサービスになりますので、個人では契約できない事がほとんどです。

主な使途としては、移動体通信事業者が通信基地局のネットワークに使用したり、自社のブランディングでインターネットサービスを提供する通信事業者の足回り回線として利用されます。

個人で契約できる物もありますが、一般的な使い方をするのであれば通常のFTTHで十分だと思います。

参考ctc(中部テレコミュニケーション)のダークファイバー貸出概要

メタル回線の余剰心線(芯線)はドライカッパと言う

余剰光ファイバーの場合は「ダークファイバー」と言いますが、アナログ電話で使用するメタル回線は「ドライカッパ」と言います。

使用していないためドライ(乾いている)という表現になっていて、使用している回線はウエットと言われています。

かつてKDDIが、NTTからドライカッパを借用してメタルプラスというサービスを提供していました。(2016年にサービス終了)

柴山くん
乾いた河童ってどういう事ですか?
泊木所長
河童ではなく、Copper(銅)ですね

最も代表的例なダークファイバーの使用例はNURO光

最も代表的例なダークファイバーの使用例はNURO光

NURO光

月額料金戸建て:5,200円
マンション:2,090~2,750円
※2ギガ(3年契約)プランの場合
注目ポイント・最大2Gbpsが使える(最大10Gbpsも)
・キャンペーンが豪華(4.3万円CBなど)
・ソフトバンクとのセット割引あり

NTTのダークファイバーを利用してサービスを提供している代表的な光回線は、NURO光です。

お客様宅から最寄りNTT局舎までの足回りの区間はNTTダークファイバーを使用し、NTT局舎内でNUROの設備に接続しています。

他の光回線と比べてサービス提供エリアが限定的であったり、開通までに時間がかかる事が多いですが、その分、光コラボ回線などと比べると高速で安定した通信が特徴です。

他の光回線と比べると開通までに時間がかかりますが、長い期間、毎日使うことになる光回線なので、開通までのスピードにこだわりすぎずに、通信速度などのサービスを重視して選ぶのも良いでしょう。

工事費実質無料、高額のキャッシュバックなどキャンペーンも強く、実質の負担額もかなり抑えることができます。

泊木所長
対象物件〜NTT局舎までの線路区間は余剰ファイバーを使用しますが、最寄り電柱に設置されている光取り出し口(クロージャーと言います)から物件宅内までの引き込み工事は必要になります

参考NURO光は選んでいいの?基本情報から口コミ・評判までを徹底解説!

NURO光 公式サイト

KDDIのauひかりも一部NTTダークファイバーを使用している

auひかり

月額料金4,180円
※マンションタイプV16の場合
注目ポイント・au・UQモバイルとのセット割引
・独自回線で速度が期待できる
・工事費の割引などのキャンペーン

auひかりも、KDDIの自前回線の他にNTTのダークファイバーを一部使用しています。

auひかりを提供するKDDIは、自社で光ファイバー設備を保有していますが、様々な理由によりNTTしか光回線が引けないようなエリアも存在します。

その場合でもダークファイバーを使用してサービスを提供するため、auひかりはサービス提供エリアが広い事で知られています。

参考auひかりはどんな光回線?口コミ・評判からメリット・デメリットまでを徹底解説!

auひかり キャンペーンサイト

ダークファイバーのメリットとデメリット

ダークファイバーのメリットとデメリット

ダークファイバーは前述した通り、通信事業会社が光ファイバーを借りて独自の商品としてサービスを提供するために使用する事が多い、B to Bサービスである事がほとんどです。

泊木所長
エンドユーザーとして使用した場合のメリット・デメリットを いくつか挙げてみます

ダークファイバーのメリット

  • 比較的回線が混雑しにくいため安定した通信が可能

ダークファイバーの最たるメリットですが、他の用途に使用していないため回線が混雑しにくく通信品質が優れている事が多いです。

ダークファイバーのデメリット

  • 利用できるエリアに限りがある
  • 開通まで比較的が時間がかかる可能性がある
  • 光コラボ等と比較すると料金は高額になる

基本的にはお客様(エンドユーザー)の申し込みが入ってから、光ファイバー提供事業者に借入の申請をします。

その後の開通工事調整などを含めると、比較的開通までに時間がかかる事が多いです。

よくある質問と回答

よくある質問と回答

ダークファイバーと専用線の違いは?

ダークファイバーは、光回線事業者で敷設した光ファイバーのうち、使用していない光ファイバーの事。

自社で光ファイバーを保有していない企業が、通信サービスを提供するためなどに借りて使用するケースが多いです。

専用線は、利用者が希望する拠点間を結ぶ、専用で提供される回線。

企業の事務所間を結ぶ回線や、移動体通信の基地局、銀行間システムの連携などに使用される。

専用線はダークファイバーと違い、そのためだけに新たに回線を敷設するため、工事費や運用コストは高額になります。

ダークファイバーと芯線貸しは何が違う?

ダークファイバーは回線事業者側で敷設済みで使用していない光ファイバーの事です。

芯線(心線もと言う)は光ファイバーの事を指します。

つまり、芯線貸しは、光ファイバー(ダークファイバー)の貸し出しの事を言います。

シェアドアクセスとは?

シェアドアクセスとは光回線のサービス提供型の名称で、1本の光ファイバーをスプリッターで分岐させ複数のユーザーで共有する方式です。

NTT東西のシェアドアクセス方式は、8分岐もしくは32分岐単位での利用になります。

結論、ダークファイバーは事業者で使用していない余剰光ファイバーのこと

まとめ

泊木所長
最後にダークファイバーのまとめです

まとめ

  • 回線事業者で光ファイバーを敷設したけど、使用していない余剰光ファイバーのこと
  • 主に事業用として使われるため、個人での契約はできない事がほとんど
  • NTT回線の事を指す場合が多いが、正確にはNTTだけではなく回線事業者が持つ余剰光ファイバー全般の事を指す
  • アナログ電話で使用するメタル回線の余剰心線(芯線)は「ドライカッパ」と言う
柴山くん
ダークファイバー、よく分かりました

参考光回線は2回線契約できる?メリット・デメリットとおすすめの回線事業者を紹介

\ 当サイトおすすめ光回線 /

2022年7月の電気通信事業法改正について
2022年7月1日以降に締結した電気通信サービスに対する違約金は、月額料金を超えた請求をしてはいけないルールになりました。
同時に、契約期間満了後の工事残債や撤去費用の請求、契約解除手数料の請求もできなくなりました。
詳しくは、総務省公式サイトの電気通信事業法における消費者保護ルールをご確認ください。

光コラボがおすすめな理由

当サイトでは、一般的な利用であれば光コラボ回線を推奨しています。

光コラボ回線は、NTTの光ファイバーを使用し、料金はNTTのフレッツ光よりも安価な事が特徴の光回線です。

NTTの光ファイバー(光コラボ回線)を引いておく事によって、将来的に乗り換えをしたくなった場合でも、工事不要で簡単に会社間の乗り換えができる選択肢を作っておく事になります。

(光コラボ提供事業者間の乗り換えは、原則的に工事不要で乗り換え可能)

また、10Gbpsの高速光回線の提供も一部地域でスタートしているため、高速なネット環境を用意したい方にもおすすめです。

将来的な変化にも柔軟に対応可能

NTTの光ファイバーは日本で最もサービス提供エリアが広く、NTTの光ファイバーを使ってサービス提供をしている事業者(光コラボ回線事業者)はとても多いです。

大手通信会社が提供する光回線(ソフトバンク光楽天光ドコモ光ビッグローブ光)もNTTの光ファイバーを使用した光コラボ回線です。

スマホの会社と光回線の会社を合わせる事でスマホセット割引を適用させる事ができますが、スマホのキャリアを将来的に乗り換えた場合でも、光コラボ回線同士なら工事不要で簡単に乗り換えできます。

泊木所長
通信費をトータルで安く抑えるなら、スマホの通信キャリアと合わせるとお得!

セット割で毎月のスマホ料金が割引になります。

スマホキャリアセット割が使える回線
NTT docomoドコモ光ドコモ home 5G
au

UQ mobile

auひかりビッグローブ光So-net光プラスWiMAX+5G
SoftBankソフトバンク光NURO光ソフトバンクAir
Y!mobileソフトバンク光 ソフトバンクAir
Rakuten Mobile楽天ひかり

ソフトバンク光

ソフトバンク光

ソフトバンク光は、NTT東西のフレッツ光回線を使用した光コラボ回線です。

大きな特徴は、申し込みから開通までの期間が光回線の中でも比較的早く、開通するまでのネットが使用できない期間に、ポケットWi-Fiやホームルーターの貸し出しサービスがあります。

ソフトバンクのスマホ利用者は割引があるため、コスト面や通信品質面を見ても、ぜひ検討したい光回線です。

ビッグローブ光

ビッグローブ光(BIGLOBE光)

ビッグローブ光は、auスマホ・UQスマホ利用者のセット割引が適用される、光コラボ回線です。

ビッグローブはKDDIグループ企業ですが、回線にNTT東西のフレッツ光を利用しているため、auひかりとは異なるサービス提供エリアを持ちます。

現在、フレッツ光や他の光コラボ回線を利用されている方は、工事費不要で直ぐに乗り換え可能。KDDI系のスマホを利用されている方は、大幅な通信費削減が見込めます。

ドコモ光

ドコモ光は、NTT東西のフレッツ光回線を使用したプロバイダとセットのサービスです。(光コラボと言います)

光コラボは、別料金になっている事が多いプロバイダー料金がセットになっているため、比較的安価なことが特徴です。

NTTのフレッツ光を利用している方は、設備そのままで乗り換え可能なので、毎月の通信費削減にもなります。

スマホがdocomoの方は毎月のスマホ料金が割引になります。

  • この記事を書いた人

ネット回線のリアル 編集部

無線・有線問わず、安くて速い最強のネット回線を選ぶためのリアルな情報を発信しています。編集長は、通信業界19年目の現役通信技術者です。ネット回線の事なら全てお任せください。当サイトに関する詳細情報は運営者情報のページをご覧ください。

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